阪神大震災で死者6433人のうち、木造住宅の倒壊で約5000人もの人が亡くなられたという事実をご存知でしょうか?その後の研究によって、倒壊した木造住宅の大多数について、構造上必要とされる耐力壁が十分確保されていなかったと報告されています。筋かい(すじかい)は、地震や台風などの外力に抵抗するための耐力壁の一種です。建物全体にバランスよく配置し、筋かい計算による必要量を満たすことが求められます。それと同時に、筋かい端部の接合部をいかに固定するかが重要です。住宅金融公庫の仕様書でも推奨されている、Zマーク表示金物を使用することが望ましいとされています。さて、筋かいの本質は何でしょうか?それは三角の形状を作って、構造的に安定することです。キャンプ用テントやピラミッドも三角で安定するし、トラス構造も三角の集合体です。でも我々人間の場合は、三角関係で安定しているとは言い難いですけどね。