《建てよう会》30代でこだわりの家を建てよう

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地球温暖化対策、省エネルギーの観点から考えると、住宅における断熱性能の向上は必要不可欠です。
特に北国における、室内間の温度差が誘発する脳梗塞対策としても同様です。

断熱材とは、名前のとおり外部からの熱の出入りを断ち切るものです。
しかし、夏や冬はその効果が顕著ですが、中間期といわれる春や秋は、逆に外部の熱をとり入れるほうが効果的な場合もあります。

元来日本人は、この自然の摂理を上手に利用してきました。
伝統的な日本家屋は屋根をかけ、軒やひさしを出して夏場の日差しを遮断します。
冬場(晩秋)には、高度の低いやわらかい日差しが家の中まで入ってきます。
中間期には家の窓を開け放ち、心地よい風が通りぬけます。

この考え方をパッシブと呼びます。(これに対して、空調機や換気扇を利用することはアクティブです。)

近年、高気密高断熱(本来は高断熱が重要で、高気密ありきには異論があります。)を唱える住宅が増えていますが、軒やひさしもなくのっぺりとした外壁に、サッシだけがついている住宅をよく見かけます。
しかし、軒やひさし、樹木などの遮熱性を上手に活用し、自然のエネルギーを最大限利用することが肝要だと考えます。

風が通る心地よい空間と、しっかりした断熱性・遮熱性とのバランスの良さが、人と地球に優しい住宅だといえるでしょう。


2005/01/20 20:01:Copyright (C) 金内勝彦設計工房
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